リ
「あーあ、コナゴナだね。」
「でも大丈夫、私のお母さん、元お医者さんだから、骨なんて、すぐに繋げてくれるよ。」
「!」
マルキーニ操る屍の動きが活発になった。
同胞の死に、感慨持つ暇もなく危機にさらされた、陸刀のヒットマン達と高森夕矢。
ただ、速くて強いだけだと侮っていた屍の軍団。 しかし、ここに来て気が付いたのだ。 屍だからこそ、有利に働く部分もある。
エデンの双子兄は、死体達の後ろを、その素早さと小柄な体を駆使して動き回った。
乱戦と化した戦いの中、低い位置で大人達の後ろを移動する子供を探している暇は無い。
仕事柄、気配を探るのは敏な陸刀のヒットマンであるが、死体のエデン双子兄には、気配そのものが無いのである。
朱吏陽紅が叫んだが、そんな事言われるまでもない。 見えない敵への恐怖を感じながら、全員が全身の神経を集中して、戦いに望んでいる。
「...さーて、次は、誰を狙おうかなー?」