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屑男 撲滅委員会!

−ブラック・アイズ−

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 姿勢を正したまま、腰を落とす。

 握った拳を、皇金に向ける。

 そして何より、全神経を皇金にのみ向けて。”それ以外”の物を遮断する。

 今、高森に見える物は、ただ皇金一人だけ。

「...高森君、一つ聞いておきたいのだが?」

「何です?」

「キミも、強くなるために”必死”になったクチかい?」

 皇金が妙な事を口走る。その真意は高森には分からなかったが、答えは決まっていた。

「勿論です。 僕には、それだけの理由がありましたから。」

 少なくとも、高森は修行を怠けた事は一度もない。 尊敬する恩人である皆月 京次に対し、少しでも力になろうと、強くなる努力は欠かす事はなかった。

「そうかー、やっぱりキミもそう言うか。 でもなぁ...」

 高森の言葉に「うん、うん、」と肯いていた皇金が顔を上げる。 

 「それじゃあ、俺には勝てないなぁ。」

!!!

 何時殴られたのかも分からず、ただ、なるがままにすっ飛ばされ、受け身も取れずに床を転がった。

 この間、机や椅子をなぎ倒す。 その姿は、さながらボーリングの様だ。

「やっぱりな、お前さんの公開エッチも時間の問題だな。」

「あの様子じゃ、雪之絵 命が来るまで絶対に立っていられないよ。」

 飛ばされた高森は、しこたま壁に頭を打ち付けて止まった後、ふらつきながら立ち上がろうとするが、うまく行かずに、カベに手を付いて体を支える。

 顔面血だらけなのは、歯を折られたのと鼻血の両方だ。

 既に、この時点で、誰が見ても決定的なダメージに見えた。

「いいかい?高森君。 今後の君の発展の為に良い事を教えてあげよう。」

「”生きる”事に執着心が強い者が、最後まで生き残り、結果、強くなれるのさ。」

「”必死”じゃあ駄目なんだよ。”必死”じゃあ。」

 タケ子を捕まえて、相変わらず体を弄っている太郎が、皇金の様子を眺めながら、少々つまらなそうに呟いく。

「....よかったなお前さん。 どうやら、公開エッチにはなりそうもなくて。」

「どっ、どう言う事よっ。」 太郎の責めに対し、ただ嫌悪感のみを感じているタケ子が聞き返す。

 高森の様子を見る限り、自分も絶望的だと思ったばかりだ。この喜ばしい言葉には、裏があるとしか思えない。

「皇金の様子じゃ、雪之絵 命が来るまで、あの男をなぶり続けるぜ。 俺としては、さっさと終わらせてほしいが、皇金に意見なんぞしたら、俺が代りに殺されるからな。

よかったな、お前の代りに、あの男が地獄行きだよ。」


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