,り
サラメロウは、命のスピードに付いて行けず防御に徹した。 これは確かである。
命は当然のごとく、全能力を尽して拳の連打を繰り出した。
大柄な皇金すらひっくり返す命の拳。 サラをその腕ごと叩き潰す自信があった。
サラメロウがした様に、手の平を開き前にかざせば、たしかに広い面積を遮断出来る。 だが、命渾身の攻撃を、指で止める事が出来るなど誰が思うだろう。
『絶対にありえない。』そう頭を過ぎると同時に、命は一つの可能性をはじき出した。