]
。
自分達が倒した死体の群れの為に、無くなりかけている足の踏み場を見つけて、高森夕矢と陸刀ヒットマンが、各々立っている。
エデンマルキーニの操る死体は、もうとっくに全部片付けた。
それでも、高森夕矢と陸刀のヒットマン達は、前に進むのを憚られた。
そして、目の前にいるエデンの娘。
貴時曰く、皆月京次並の強敵の存在。
「エデンの父親。 昔は有名なSPだったが、現在は、生きているのか死んでいるのかすら解らん。」
過去に、故意の爆発にまかれて大怪我をしたエデンの父親。 その生死は定かでない。
生きているとしても、その傷跡は、往年の戦闘能力をかなり削り落としているはず。 死んでいるとしたら、他の死体と同じく、エデンマルキーニに操られているだけだ。
正直、エデンマルキーニの死体と戦った経験から考えて、もしエデンの父親が死んでいて、マルキーニの操り人形であるなら、それほど怖くはない。
ただ、パワーとスピードに気を付けさえすれば、陸刀ヒットマンでも確実に勝てると思われた。
「生死はおろか、本当に存在しているかも怪しいがな。」
高森の、頭一つ分上から聞こえた声。 少し後ろにいる皇金だ。
「何故です? そう思う理由は?」
「そう、有名なぐらい言われているのだが...」
「馬鹿が!」